本多知恵子さんは遅刻で一部では有名でした。業界では「遅刻の女王」の1人と呼ばれていたと親友の松井菜桜子さんのエッセイでは紹介されています。
私は「遅刻の三大女王のひとり」という不名誉な名前をちょうだいしている(ちなみにあとのふたり、K嬢、C嬢は私の親友だったりする。類は類を呼ぶのだろうか?
松井菜桜子『なんてこったい!?』メディアワークス、1995年
養成所在所中、ぼくの授業にはよく遅刻し、 欠席もあり、ぼくは不真面目な生徒として受 けとめていた
勝田久「声優クローズあっぷ 本多知恵子(俳協)の巻」『ジ・アニメ』1983年10月号(Vol.47)、161頁
私と川村さんはいつもよく遅刻して、皆さんに迷惑を掛けてました。ゴメンナサイ。その上遅刻しそうなので朝食を抜いていったら、おなかがすいて、おなかの虫が鳴いてしまって、それがマイクに拾われた事もありました。
「スタッフ&キャスト通信・ペンタゴナざんげ室」『別冊アニメディア 重戦機エルガイム PART II』学習研究社、1985年
金魚鉢(音響スタジオのお仕事)見習いの時代に,
確か一度だけ,その姿を見た声優さんが,本多さん。
アニメのアテレコで,エルガイム。
でも私たち金魚鉢くるうは,日に何団体もやってくるから
いちいち誰が来たなんて予定表見ないと覚えてもいないのですが,
この方が,スタジオ入りギリギリアウト!だったことと,
でもギリギリアウトに見えないような
そのスモールな体格で
「実は(機材裏に)隠れてました」とごまかして
でも遅刻は バレバレで,
「こりゃ,ポンタ!」と私の耳元で叫ばれて
収録前に耳がキーンとなってしまったことがあったので
ちょっと記憶があった,声優さんでした。
「アムの本多知恵子さん」 2013/2/23(土) 午前 11:00 『旅の空から』より引用
当時、妖子のナレ録りのとき、本多知恵子さん遅いぞ>さっきスタジオの前の喫茶店でお茶飲んでましたよ>バカモンそいつが(ryという流れを体験した。伝説は本当だったw
「おおくまけんいち @Kenichi_Okuma 」 2013年2月24日 11:46のTwitterの発言より引用
(めざせ一番クイズというコーナーで)
水谷優子「(The Rippleの3人の中で)一番遅刻の多い人は?」
本多知恵子「うー…ふふっ(笑)。本多知恵子としとこう!」
ラジオ『水谷優子のアニメ探偵団2』1993年2月17日放送分
水谷優子「一番遅刻の多い人はっていうのは、万梨阿さんが知恵子さんか菜桜子さんかでだいぶ迷ってたんですよね」
川村万梨阿「うん」
松井菜桜子「迷ってんだ。ひっどーい! ちょと、ねえ……。あたしゃ自分って言ったよね」
本多知恵子「あたしも自分て言ったよね」
川村「あ、本当(笑)?」
水谷「本当だ」
松井「そうでしょ」
本多「そうよー」
本多「あ、ほんとだ。松井は松井で、本多は本多で、川村は松井になってるよ(笑)」
川村「だって去年待ち合わせたとき、2人とも遅れてきたじゃないのよ〜」
(一同笑)
本多「ごめんなさーい」
松井「たまたま今日は…」
松井・本多「ねー!」
ラジオ『水谷優子のアニメ探偵団2』1993年2月24日放送分
川村万梨阿「3人とも誰かしら1人遅れる(笑)」
林原めぐみ「あーそれね、内藤さん(※キングレコードディレクター)も言ってたよ。」
本多知恵子「そういうこと言っていいの、ねえ(笑)?」
松井菜桜子「そうね、ラジオの録りに(笑)」
松井「ねえ、誰かいないね。でもあたしの1着って後半になって多かったわね」
林原「1着って(笑)、競争してるんじゃないんですから(笑)。
本多「あたしも結構1着あったわよ」」
川村「合計取れば良かったわね」
林原「内藤さんが言ってたんだけど、誰かが一番で来ると、『なーんだまだ2人来てないじゃーん』ていう心境になって、『今度はあたしが遅れてやるぅ』ってなって、それをみんな順繰り順繰り繰り返すから」
松井菜桜子「今日もあたしが1着だったんだけど、『なーんだ、2人来てないの。損しちゃった!』っていう発想になっちゃうのね(笑)」
林原「『遅れちゃった遅れちゃった! あー、まだ2人来てなかった。よかったあ、ラッキー』じゃなくて、『なーんだ、あそこでご飯食べてれば良かった』」
本多知恵子「そう。買い物してれば良かった〜とかね。走って来たのはなんだったのって思っちゃうのよね」
川村万梨阿「ねぇ、なぜ?」
松井「不思議ねえ」
本多「ごめんなさーい!」
川村「そこまで思ってないけどね。なぜか遅れちゃうのよ」
(一同笑)
本多「なぜか遅れちゃう(笑)」」
林原「なぜか遅れちゃう(笑)
松井「そうね。万梨阿ちゃん、悪そうには入ってくるのよね」
本多「そう」
川村「悪そうって。悪いと思ってるわよ、本当に!」
本多「あっ、そっか」
(一同笑)
林原「こわいよ〜こわいよ〜」
川村「悪いと思ってるけど、遅れちゃったのよ〜」
本多「あたしたちだって悪いと思ってるわよね」
松井「思ってるわよね」
川村「ウソよ! 買い物とかしときゃ良かったとか今言ったクセに〜」
(一同笑)
ラジオ『林原めぐみのハートフルステーション』1994年4月2日放送分
「なんで私たちは、いくら怒られても遅刻してしまうのだろう?」
その昔、三大女王で話し合ったことがある。
「あっ、このままいくと間違いなく遅刻するなぁと思うと、なんだか妙に落ち着いちゃって、『ふぅぅー』ってお茶でもすすりたくなるときがあるのよねぇ」
遠い目をしてC嬢は言う。 「そうそうっ、わかる! なぜか焦らなくちゃいけないときほど、そんな気持ちになるのよねぇ、なんなんだろ、あれは?」
松井菜桜子『なんてこったい!?』メディアワークス、1995年